放置すると税金6倍?「実家じまい」で知っておきたい片付けと空き家対策

皆さんこんにちは。

今回の記事では、いま注目が高まっている「実家じまい」について、空き家を放置するリスクと、後悔しない片付けの進め方を記したいと思います。

さて、2026年1月の産経新聞にこんな見出しが載りました。

「空き家は誰の責任?『実家じまい』切迫 税金6倍も」

※参考:空き家は誰の責任?「実家じまい」切迫 税金6倍も 〝負動産〟になる前に行動を(産経新聞・2026年1月24日)

総務省の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、全国の空き家は900万戸を超え、空き家率は13.8%と、いずれも過去最多を更新しました。2025年には団塊世代の約800万人が75歳以上の後期高齢者となり、相続件数も急増しています。「いつかやらなければ」と思いながら手つかずの実家が、気づかないうちに大きなリスクを抱え始めている――そんな時代に差しかかっています。

※出典:令和5年住宅・土地統計調査 調査の結果(総務省統計局)

「うちの実家も、そろそろ考えないといけないかもしれない」。そう感じた方は、ぜひこの記事を最後までお読みください。

では、本題に入ります。

「実家じまい」とは

「実家じまい」とは、親が住まなくなった(あるいは住めなくなった)実家を片付けて、売却・賃貸・解体などの次のステップへつなげる一連の作業のことです。

単なる「片付け」と違うのは、家の中のモノを整理するだけでなく、不動産としての実家をどうするかという判断まで含む点です。片付けはそのための最初の一歩であり、最も大きな一歩でもあります。

何が言いたいかというと、実家じまいは「モノの問題」と「家の問題」が重なっているために複雑に感じやすいのですが、片付けさえ終われば、選択肢は一気に広がるということです。

なぜ今「実家じまい」が急がれるのか

※不安を煽る意図ではなく、「知っておくことで早めに動ける」という観点でお伝えします。

空き家を取り巻く法律が変わった

2023年12月に改正空家等対策特別措置法が施行されました。この改正で新たに加わったのが、「管理不全空き家」という区分です。

※参考:空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報(国土交通省)

改正前は、倒壊の危険があるなど著しく状態が悪い「特定空き家」だけが行政の指導対象でした。しかし改正後は、そこまで深刻でなくても、管理が行き届いていないと判断された空き家が「管理不全空き家」に指定される可能性があります。

固定資産税が最大6倍になる仕組み

住宅が建っている土地には、「住宅用地特例」という税の軽減措置があります。この特例により、固定資産税は本来の額の1/6程度に抑えられています。

ところが、「管理不全空き家」に指定され、自治体からの勧告を受けると、この特例が解除されます。つまり、これまで年間3万円程度だった固定資産税が、翌年から18万円近くに跳ね上がる可能性があるということです。

繰り返しますが、これは倒壊寸前のボロボロの家だけの話ではありません。庭木が伸び放題になっている、窓ガラスが割れたまま放置されている、雑草が近隣に越境している――こうした状態が続くだけでも、指定の対象になり得ます。

「2025年問題」と相続の急増

団塊世代が75歳以上になる「2025年問題」を迎え、相続件数は過去最高水準に達しています。

ある調査では、生活や老後の準備を後回しにして「後悔している」と答えた人が約半数(46.1%)に上り、後悔の内容として最も多かったのが「家の片づけ(モノの整理)」で20%でした。また、別の調査では実家じまいを経験した方の約6割が荷物の整理・処分に苦労したと回答し、57.3%が「事前に荷物の整理をしておきたかった」と振り返っています。

※参考:老後・終活の準備、約半数が「後回しにして後悔」(PR TIMES・2025年)
※参考:「”実家じまい”の実態に関する調査」6割が荷物の整理や処分に苦労(PR TIMES・2025年)

つまり、多くの方が「やらなければ」と感じていながら、最大の壁は「何からやればいいか分からない」こと(28.5%)なのです。この記事では、その「最初の一歩」を具体的にお伝えします。

空き家になりやすい実家の特徴

具体例で説明しますと、以下のような状況の実家は空き家化しやすく、早めの対策が効果的です。

  • 親が施設に入所した:入所時は「いつか戻るかもしれない」と思い、家はそのままにしがち。しかし現実には、施設から自宅に戻るケースは多くありません。
  • 親が亡くなり、相続したものの住む予定がない:兄弟姉妹のうち誰も住まないまま、「とりあえず」で数年が経過するパターンです。
  • 遠方に住んでいて管理が難しい:片道数時間かかる実家に、草刈りや換気のために通い続けるのは現実的ではありません。
  • 家財道具が大量に残っている:モノが詰まったままでは、売却も賃貸も解体もできません。片付けが終わらない限り、次に進めないのです。

なお、どのケースにも共通するのは、「放置している期間が長いほど、対応が難しくなる」という点です。建物は人が住まなくなると急速に劣化します。換気がなければ湿気がこもり、カビが広がり、害虫が住みつきます。1年放置した家と5年放置した家では、片付けの難易度も費用も大きく変わります。

実家じまいの片付け、5つのステップ

※一気にやろうとしなくて大丈夫です。一つずつ、着実に進めましょう。

1. 家族で方針を話し合う

実家じまいの片付けで最も大切なのは、作業を始める前に家族で方針を共有することです。

「家をどうするか」の最終判断は後でも構いません。まずは、以下の3点を話し合っておくだけで、片付けの方向性が定まります。

  • 誰が中心になって進めるか(主担当と、サポートする人)
  • 期限の目安(「半年以内に片付ける」など、ざっくりでOK)
  • 残すモノの基準(「仏壇と写真だけ」「兄弟それぞれ1箱まで」など)

とはいっても、遠方に住む兄弟姉妹と集まる機会は限られます。最初の話し合いはLINEグループやビデオ通話でも十分です。大切なのは、誰か一人が抱え込まない仕組みをつくることです。

2. 貴重品と重要書類を先に確保する

※片付けの最初にやるべきことは「捨てること」ではなく「守ること」です。

家財道具の処分より先に、以下のような貴重品・重要書類を探して確保しましょう。

  • 通帳・印鑑・キャッシュカード
  • 権利書(登記識別情報)
  • 保険証券・年金関係の書類
  • 遺言書(見つけた場合は開封せず、専門家に相談してください)
  • 貴金属・宝飾品
  • 仏具・位牌

これらは小さくても非常に重要なものです。片付けの勢いで紛れたり、誤って処分してしまったりするケースが実際にあります。ですので、最初に「守るべきモノ」を1か所にまとめておくことを強くおすすめします。

3. 思い出品は「1箱ルール」で残す

実家の片付けで最も時間がかかるのは、思い出の品との向き合いです。アルバム、手紙、子どもの頃の作品、親が大切にしていた品々――。一つひとつ手に取っていると、作業は止まってしまいます。

ここでおすすめしたいのが、「家族一人につき段ボール1箱だけ残す」というルールです。

例えば、兄弟3人なら3箱。その箱に入る分だけ、それぞれが「これだけは残したい」と思うモノを選びます。箱に入りきらないモノは、写真に撮って記録を残したうえで手放す。

何が言いたいかというと、「全部残す」か「全部捨てる」かの2択ではないということです。「1箱だけ」という枠があることで、本当に大切なモノを選ぶ作業に集中できます。

4. 大型の家具・家電から搬出計画を立てる

思い出品の選別が終わったら、次は大型の家具・家電の搬出です。これが実家じまいの片付けで最も体力を使う工程です。

タンス、食器棚、ダイニングテーブル、冷蔵庫、洗濯機、ベッド。一軒家にはこうした大物が何十点もあります。2階からの搬出が必要な場合、階段の幅や踊り場の角度によっては、分解しなければ通らないこともあります。

ここで無理をすると、腰や膝を痛めるリスクがあります。特に50代・60代の方が遠方から通いながら作業するケースでは、疲労による事故が起きやすくなります。

ですので、大型品の搬出はプロの力を借りることも選択肢に入れてください。私たちのような不用品回収サービスなら、分別から搬出、適正処理まで一括で対応できます。分別は不要ですので、「とにかく全部出してほしい」というご依頼でも問題ありません。

5. 片付け後の選択肢を知っておく

家の中が空になったら、ようやく実家の「次」を考える段階です。主な選択肢は以下の通りです。

  • 売却する:家財が片付いた状態であれば、不動産会社への相談がスムーズに進みます。「古家付き土地」として現況のまま売却する方法もあります。
  • 賃貸に出す:立地や建物の状態によっては、リフォームして賃貸にすることで収益化できる場合もあります。
  • 解体して更地にする:建物の劣化が激しい場合は解体も選択肢です。ただし、更地にすると住宅用地特例が外れ、固定資産税が上がる点には注意が必要です。
  • 管理を続ける:当面は売却・賃貸の予定がない場合でも、定期的な管理を行うことで「管理不全空き家」の指定を防ぐことができます。

なお、どの選択肢が最適かは、立地・建物の状態・相続人の状況・税務上の影響など、複数の要素が絡みます。不動産や税務の専門家に相談されることをおすすめします。私たちにできるのは「家の中を空にすること」――つまり、どの選択肢にも進めるようにする「土台づくり」です。

注意点

※法律や相続に関わるデリケートな部分です。慎重に確認してください。

相続放棄を検討している場合は、片付けに注意

相続放棄を検討している方は、実家の片付けを始める前に必ず専門家に相談してください

相続放棄には、相続を知った日から3か月以内に家庭裁判所へ申述するという期限があります。問題は、良かれと思って行った片付けや家財の処分が、法律上「相続を承認した(=財産を受け入れた)」と判断される可能性があることです。これを「法定単純承認」(民法921条)といいます。

例えば、家の中の家具を業者に売却したり、建物の一部を解体したりすると、相続放棄ができなくなるケースがあります。反対に、明らかなゴミ(生ゴミ、空き缶など)の処分や、金銭的価値のない写真・手紙の整理は、一般的に問題にならないとされています。ただし、判断に迷う場合は自己判断せず専門家に確認してください。

※参考:相続放棄したいなら家の片付けはやめて!相続財産を受け取ると判断される行為と回避法(相続弁護士ナビ)

繰り返しますが、相続放棄を考えている場合は、モノに手をつける前に弁護士や司法書士に確認することが最優先です。

兄弟姉妹の合意なく進めない

実家の片付けでよくあるトラブルが、「勝手に捨てた」「相談なしに業者を呼んだ」という兄弟間の揉めごとです。

たとえ自分が相続の中心人物であっても、他の相続人に無断で大きな判断を進めると、後から感情的な対立が生まれます。特に思い出の品や、価値が分かりにくい骨董品・美術品などは、写真を撮って共有し、全員の合意を得てから動かすのが安全です。

よくある質問

Q1. 実家が遠方で、なかなか通えません

ご事情はよく分かります。遠方の実家の片付けは、多くの方が抱える悩みです。まずは1回の訪問で「貴重品の確保」と「全体の写真撮影」だけを済ませてください。写真があれば、離れた場所からでも家族と相談できますし、業者に見積もりを依頼する際にも役立ちます。搬出作業そのものは、立会い不要で対応できる場合もありますので、まずはご相談ください。

Q2. 親がまだ存命で施設にいます。片付けを始めてもいいのでしょうか

ご本人の意思を尊重することが大切です。可能であれば、ご本人と一緒に「残すモノ」を決めるプロセスを踏むと、後悔が少なくなります。施設に持っていきたいモノを選んでもらい、それ以外を整理するという進め方が穏やかです。

Q3. 何から手をつけていいか分からず、止まっています

ご不安な方も多いところです。この記事の5つのステップを参考に、まずは「家族で話し合う」ことだけから始めてみてください。全体の方針が見えるだけで、気持ちがぐっと軽くなります。もし話し合いの結果、「自分たちだけでは難しい」と感じたら、私たちのような専門業者に相談するタイミングです。見積もりは無料ですので、「まず現状を見てほしい」というご依頼だけでも構いません。

Q4. 家の中にモノが多すぎて、費用がいくらかかるか不安です

ご安心ください。私たちは事前に現地で無料見積もりを行い、金額にご納得いただいてから作業に入ります。内容に変更がない限り、追加料金は発生しません。「思ったより安かった」とおっしゃる方も多いので、まずは見積もりだけでもお気軽にどうぞ。

まとめ

今回の記事のポイントを振り返ります。

  1. 「実家じまい」は、家の中の片付けと不動産の判断をセットで考える作業。片付けが終われば、選択肢が広がる。
  2. 2023年の法改正で、管理が行き届かない空き家は固定資産税が最大6倍に。放置のリスクは年々大きくなっている。
  3. 片付けの前に、まず家族で方針を共有する。一人で抱え込まないことが成功の鍵。
  4. 貴重品の確保が最優先。片付けの「最初の一歩」は捨てることではなく守ること。
  5. 思い出品は「1箱ルール」で選ぶ。全部残すか全部捨てるかの2択にしない。
  6. 大型品の搬出は無理をしない。体力的なリスクがあるなら、プロに任せるのも賢い判断。
  7. 相続放棄を検討中なら、片付けの前に必ず専門家へ相談

実家じまいは、「やらなければ」と分かっていても、なかなか踏み出せないものです。遠方であれば物理的に大変ですし、兄弟姉妹との調整もあります。親が健在なら感情的なハードルもあるでしょう。

けれど、放置すればするほど、建物は傷み、税負担は重くなり、選択肢は狭まっていきます。「気づいた今」が、動き始めるタイミングです。

一人で抱え込まず、まずはご相談ください

「実家にモノが多すぎて、どこから手をつけていいか分からない」
「遠方から通うのが大変で、搬出だけお願いしたい」
「兄弟で話がまとまらず、片付けが止まっている」
「空き家の管理に限界を感じている」

そんなお悩みがありましたら、私たち「かたづけ本舗」にお気軽にご相談ください。空き家・廃屋の片付けは、私たちが日常的に対応している業務のひとつです。

  • 見積もりは完全無料です。まずは現状をお聞かせください。
  • 分別は不要です。仕分け・搬出はすべてスタッフが対応いたします。
  • 内容に変更がない限り、追加料金は発生しません
  • 少量からでもご相談可能です。1部屋だけ、大型家具だけ、というご依頼も歓迎です。
  • 当日対応も状況次第ですが、できる限り日程を調整いたします。
  • お支払いは現金のほか、PayPay(QR決済)にも対応しております。

お問い合わせはこちらから。

それでは、今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さまの実家じまいが、穏やかに、前向きに進みますように。また次の記事でお会いしましょう。

この記事を書いた人

野尻 嘉昭

こんにちは!株式会社かめの幸カンパニーの野尻 嘉昭です。

「変わっているね」とよく言われる我が社の名前は、亀のように永く続くビジネスと『6人』の幸せを願う思いから命名しました。私たちは、千葉県印西市を拠点に、不用品撤去業務を主に手がけています。15年間以上の経験をもち、松戸店、新宿店という実店舗での相談も受け付けています。業界で実店舗を構えるのは珍しいかもしれませんが、私たちのサービスの透明性と顧客の安心感を大切にしてきました。

私が特に心掛けているのは、お客様、地域住民、社員、その家族、そして協力会社とその家族、この6つの要素を大切にすること。これらを大事にしてこそ、私たちのビジネスが亀のように永く続くと信じています。

私の経験や知見を通じて、皆さまに役立つ情報をお届けします。どうぞよろしくお願いいたします!